健全な細胞活動に必要なこと
(1)難しい病に悩む人の特徴
「難しい病気」とは通常の病とは違い、病院で治療を受けても治ることがなく、むしろかえって悪くなり、しかも深刻さを増していく病気をいいます。そして別の病気までが新たに発生していきます。
難しい病気に悩む人には、心に非常に強いこだわりがあるのが特徴です。
過去の辛い、悲惨な体験を、暇があれば何度でも心の中で反すうしています。しかもそれを手放したいとは思っていません。あたかも人生の宝のように、それをシッカリと握りしめています。本人は手放したいと表面意識で思ってはいても手放せない状態。「この苦しみこそが私の人生だ」という風に、苦しみが今の自分のアイデンティティになってしまっているため、その苦しみを、ホンネでは手放したくないという執着があります。
(2)記憶の悪感情が細胞の活動を低下させる

からだの細胞の活動は、ご存じのように自律神経がコントロールしています。この自律神経は、潜在意識の影響をとても受けやすいのです。常に過去の苦しい思いを心に描き、ストレスを心の奥へ押し込んでいると、そのマイナス感情は潜在意識に強烈に刻まれていき、やがて自律神経がその暗い想念の影響をもろに受けてしまいます。すると今まで正常な活動だった細胞が、おかしな具合に働き始めるのです。
まず全身に緊張が走って血管が狭められ、血の流れが常時滞りがちになります。血流が悪くなると体温は低下して、細胞の活発な活動が抑えられてしまいます。腸を中心に消化器系が疾患を得たり、肝臓や腎臓といった解毒機能が低下したりします。免疫は低下し、免疫不全を招くことも。またこうした状態では腸の働きが悪くなるので、便通も滞りがちになって、体内毒素の滞留で、症状がより深刻化していきます。
人生に影を落としたその苦しみが、幼いころに起こっていたならば、体調不良は子供の頃より静かに始まっています。そして成長するにしたがって、だんだんと程度の重い症状が現れ始め、気がついた時には、現代医療の力が及ばないというケースになることも多いのです。
(3)細胞の活動を正常に戻すには
過去の苦しかった思い出や記憶、体験をすっかり手放さなければ、体の回復は見込めません。
しかし言うはやすく、行うはかたしです。
何年、何十年も抱えてきた思いを、スッキリ潜在意識が手放すには、時間がかかります。
それでもそれを少しずつでも行うことで、徐々に体の回復が見込まれていきます。
では、それにはどうすればいいのでしょうか?
「今ココ」に意識を集中させる、という方法が、一番の早道です。
私たちの心は、過去にさかのぼって苦しい思いをよみがえらせて、未来に飛んで、また行く末に不安を抱くという風に、絶えず過去と未来の中で悩んでいます。過去と未来に行くことで、私たちの心は苦しみを作り出しています。「今ココ」にしっかりとは生きてはいません。
そこで「今ココ」に意識を集中させて、過去や未来という幻想から解放されるのです。
(4)呼吸に意識を持ってみよう
過去にも未来にも心をさまよわせないために、手軽にできるのが呼吸法です。といっても、よくある丹田呼吸法などの難しいものではありません。
吐く-吸う-吐くを、自然に行いながら、それに意識を集中させるだけの呼吸法です。これをスマホのタイマー機能などを使って、3分間だけ行います。
3分間「無心」で行って、終わった後の心の状態と、やる前の心の状態を比べてみて下さい。無心で行うことができたら、呼吸法を終えた時には、いくぶんでも心がスッと軽くなっているはずです。
心が今にココに在る、ということは、意識が過去の苦しさのもとへ飛んでいないということです。常に今ココに在ることができたら、心はぐっと軽くなり、その分だけ細胞の活動も正常へと向かっていきます。
まずは呼吸法で「今ココ」に意識を向けてみましょう。その手ごたえを感じ始めたら、より効果の高い方法へと進むことができます。そうするうちにやがて徐々にではあっても、体が回復へと向かっていくことでしょう。