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暮らしに役立つおばあちゃんの知恵袋

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呼び塩・隠し味・味の調節

料理をしていると、塩気が強かったり甘かったり、また味に深みがもっと欲しかったり、予想とは違うさまざまなことが起こります。そこで昔から伝わるおばあちゃんの味付けの秘訣をご紹介しますね。

【1】塩気の調節
(1)塩水につけて塩分を抜く「呼び塩」
塩鮭の写真

買った塩鮭の塩味が強すぎて困ったことは誰しもあるはず。こういう時にあわてて水に浸して塩分を抜こうとすると、塩気とともに鮭本来のうま味も抜けてしまいます。おいしい塩鮭の塩味とうまみをともに味わうには「呼び塩」という技を使いましょう。これは薄い塩水にあえて塩鮭をつけるというもの。薄い塩水に鮭をつけると、同じ濃度になるために、塩鮭の濃い塩分が薄い塩水の方に引かれて抜けていきます(浸透圧の原理)。この時茶がらを塩水の中に入れておけば、鮭のうま味が抜けるのをよりいっそう防ぐことができますよ。
−呼び塩−
1水カップ3に対して塩小さじ1の割合の薄い塩水を、金属トレイの中に作ります。
塩水のイラスト
2塩水の中に茶さじ1杯の茶がらを入れます。
3茶殻の入った薄い塩水の中に塩鮭をひたします。1時間から2時間そのままで。塩気がきつい場合は、塩水を2〜3度ほどかえて長めにつけておきましょう。

(2)塩辛の塩気の場合
イカの塩辛の写真

日本酒のイラスト

塩辛の強すぎる塩気も水で抜こうとすると、うま味が失われます。こういう場合は日本酒につけてみましょう。日本酒の中で塩辛を洗うようにすれば、うまみそのままに、塩気を抜くことができますよ。また塩辛のたれにはわたのうまみが詰まっています。炒めるとわたの生臭さが消えるため、チャーハンなどの味付けに用いましょう。味も深さを増します。



【2】隠し味
(1)塩で甘さを引き出す
ぜんざいやおしるこなどに甘みが欲しい時は、わずかに塩を加えると、塩気が甘みを引き立てるため、甘さが出てきます。肉じゃがなどの料理にも使える技です。

(2)貝汁に砂糖
貝汁を作る時、砂糖を少々加えると、貝の生臭さをおさえることが。

(3)酢味噌にリンゴ
酢味噌の酢が強い時は、すったリンゴを加えると、まろやかな味に。

(4)味噌に日本酒
おいしいコクのある味噌汁を作るときは、味噌を日本酒で溶いて使います。風味がぐっと際立ちますよ。

(5)ミートソースに赤みそ
ミートソースの味が物足りない場合は、少量の赤みそを加えましょう。コクと深みが増します。



【3】辛みを増す
・大根おろしを早くおろすと辛みがアップ
大根おろしの写真

手早く大根をおろすと、大根の細胞が崩れて、辛み成分が外へ流出します。そのため辛みがぐんとアップします。「怒っておろすと大根は辛くなる」という言葉は本当なのです。ゆっくりおろせば、大根の辛さは控えめに。