アロエは「医者いらずの妙薬」といわれて、古来から万病に効く薬草といわれてきました。実際、アロエの一種のケープアロエは、薬の原料に使われているほど。アロエを用いた健康法をご紹介します。
−目次−
【1】
アロエの歴史
【2】
アロエ使用の注意事項
【3】
アロエの種類
【4】
二日酔いには生葉をかじる
【5】
やけどに
【6】
打ち身・捻挫に
【7】
便秘に
【8】
吹き出物、ニキビに
【9】
ひび、あかぎれに
【10】
歯痛に
【11】
切り傷、虫刺されに
【12】
せきがひどいとき
【13】
アロエ風呂
【14】
口角炎
【15】
高血圧
【16】
いぼ、水虫、痔
【1】アロエの歴史
アロエの歴史は古く、エジプトのミイラの膝の間から、アロエについて記したパピルスが発見されたという記録が。大陸を経て日本に伝わったのは鎌倉時代です。江戸時代には薬草として活用をされはじめ、一般的な普及は明治時代になってからでした。「蘆薈丸(ろかいがん)」といって、万病に効く薬として売り出されていました。
【2】アロエ使用の注意事項
1生理時や妊娠時には用いない。
アロエを食べたり飲んだりすると、骨盤内の臓器が充血しやすくなるため、生理時や妊娠時には服用しないように言い伝えられています。昔の西洋では「堕胎薬」に使ったという話も。
2冷倉庫などに保存した生葉のおろし汁が変色したら、使用は中止すること。
3服用の際はごく少量から始めること。
4吐いたり下痢をした場合は即中止すること。
5アロエを肌に塗る場合は必ずパッチテストをしてから行って下さい。
【3】アロエの種類
代表的なアロエは、キダチアロエとアロエベラ。含有する成分自体に違いはありません。キダチアロエは、茎から葉を伸ばす姿が、木の幹から枝が伸びる様を思わせるので、その名前が付きました。アロエベラは葉が肉厚で大きいのが特長です。
キダチアロエ
アロエベラ
【4】二日酔いには生葉をかじる
アロエは茎の下葉が大きく、ぶあついので、下葉からとって食べます。1日の量は、幅3センチ、長さ4センチの葉が限度です。アロエの主成分「アロエチン」が肝臓を解毒してくれ、二日酔いを解消してくれます。
【5】やけどに
1まず流水で患部を冷やします。
2葉をよく水で洗い、熱湯をくぐらせて殺菌し、外皮を取り除きます。
3葉の中のゼリー部分を取り出して、患部にのせてひろげます。
4上からガーゼをあてて包帯で固定します。
【6】打ち身・捻挫に
1生葉をすり下ろします
2おろし汁をガーゼによくしみこませて、患部に貼って、包帯で固定します。
3このおろし汁に小麦粉を混ぜてよく練り、たれ落ちない硬さにして湿布薬として用いる方法も。
【7】便秘に
アロエの成分で一番知られているのが、アロインという成分に含まれるバルバロインという物質で、腸の神経に作用して、便秘を改善する働きがあります。生葉を適量(最大10枚まで)すり鉢ですりおろして、生汁をとります。レモン、はちみつなどを加えて飲むと飲みやすくなります。これが面倒だという人は、まずくはありますが、そのままかじるという手も。
【8】吹き出物、ニキビに
・アロエを絞った液汁を患部に塗ります。アロエには殺菌力があり、吹き出物に効果が。またネバネバ成分には美肌作用があり、肌の潤いを保つ保湿効果も。
・またアロエレモンジュースもおすすめです。5センチ程度の生葉と、1/6個のリンゴをおろし金ですりおろして、グラスの中に入れて、小さじ2のレモン汁と同量のはちみつを加えて、水で薄めて飲みます。
【9】ひび、あかぎれに
アロエの葉をすりつぶし、その粘液を患部につけます。
【10】歯痛に
綿棒の先にアロエの液汁をつけて、痛む歯やその周辺の
歯茎に塗ります。
【11】切り傷、虫刺されに
アロエの葉を切り取ったら、切り口から出る液汁を患部に塗ります。また液汁をしみこませたガーゼを当てます。
【12】せきがひどいとき
せきがひどい時は水で煮詰めて用います。5センチ程度にアロエを切ったら、二つに割ります。中身を出したら、これをアロエの倍の水で煮て、半分の量になるまで煮詰めます。
【13】アロエ風呂
アロエには老廃物を体から出したり、肌を美しく整える効果も。アロエ風呂の入り方は簡単です。アロエのとげを切ったら、適量を布袋にいれてお風呂につけるだけ。肌が弱い人は刺激が強い場合もあり、その場合は量を調整して下さい。
【14】口角炎
アロエの皮をむいて、透明なゼリー状の部分をしぼって、ただれた患部へその汁をつけます。
【15】高血圧
高血圧は昆布といっしょにエキス水を作ります。昆布5センチとアロエ2センチを大きめのグラスに入れて水を中に注ぎます。半日放置したらガーゼで水をこして、その中に酢を3滴たらします。以上で完成。酢がアロエの苦みを緩和してくれますよ。
【16】いぼ、水虫、痔
まず患部の汚れをきれいにふき取って、アロエの葉の汁を根気よく塗っていくと、だんだん改善されていきます。