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暮らしに役立つおばあちゃんの知恵袋

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湯たんぽには大きな熱量が


湯たんぽで冷え取りを教えるおばあちゃんのイラスト

【1】電気毛布よりも大きいゆたんぽの熱量
湯たんぽのイラスト
昔ながらの体を温める器具、ゆたんぽ。電気毛布などの便利な道具がまだなかった時代は、冬の布団の暖房具といえばこの湯たんぽでした。
毎年一月も半ばになると大寒を迎えて夜は極寒。布団の枚数を増す人も。こういう時期こそ「湯たんぽ」の出番です。ひとの体温は睡眠中低下します。しかし電気あんかや電気毛布などは、ひと晩じゅう温度が一定ですよね。それで睡眠中体が暑苦しくなって、目覚めてしまうことがあるのです。一方時間の経過とともに湯たんぽはお湯の温度が下がっていきますから、その心配がありません。ただし低温やけどに気をつけて専用カバーにの中に入れて用いましょう。
湯たんぽは、もともとはいにしえの中国で使われていた器具です。当時は「湯婆(たんぽ)」と呼ばれていたそうで、この記述が室町時代に来日していた中国の禅僧が記した『蔗軒日録しょけんにちろく』の中にみられます。
ゆたんぽは電気を使わないので経済的。しかも体を温める冷え取り効力がバツグンなのです。お湯が2リットル入るの湯たんぽの1時間あたりの熱量は、なんと約13万キロカロリー。これは電気毛布の、約2.3倍に当たります。
またストーブなどの暖房器具は室内が乾燥しますし、電気毛布は肌が乾きますが、そうした心配がない点も、湯たんぽの特長です。冷め方もゆっくりで、寒い夜でも翌朝までまだ温かい熱の持続力も魅力。天然ゴム製の湯たんぽを使えば、ゆたんぽから遠赤外線が出るので、冷え取り効果も倍増です。

なおお米と唐辛子1本を布の袋に入れて、蒸して湯たんぽみたいにお布団に入れて使う「米たんぽ」というおばあちゃんの知恵もあります。ふんわかしたゆるゆるの温度がとても気持ちよくて、お腹や腰に当てて使います。するとにその気持ちよさにスーッと眠ってしまうのです。一度試してみませんか?
湯たんぽと米たんぽの写真


【2】冷えをとる㊙ゆたんぽの使い方
湯たんぽを使う女性のイラスト
1大きめの湯たんぽを使う
健康効果を考えるなら、容量が大きい湯たんぽが理想的。容量が小さいと冷めやすいからです。使うなら2リットル入りのものをお薦めします。
 
2沸騰したお湯を使う
ただし100度ではなく、70度から80度くらいまで。ゆたんぽがプラスチック製の場合、あまり温度が高いと変形する恐れがあります。金属製やプラスチック製のゆたんぽは、注ぐお湯の量を満タンにします。そうしないと熱による内部気圧の影響で、変形したり破損したりというダメージが。

3日中も使う

眠るとき以外にも、デスクワークの間、足裏に当てたりするなど、日中も湯たんぽを使用すれば、体の冷えは取れていきます。

4お腹・太もも・お尻なども温める
昼間使う時は、足などの冷える部分だけを温めるのではなく、おなか、太もも、お尻と、湯たんぽを移動させることで、体がバランスよく熱を保ちます。湯たんぽを効果的に使うと、冷え体質も大幅に改善できますよ。

5唯一の注意点は火傷
・しっかり栓をすること
湯たんぽは便利ですが、熱湯を使うため、やけどだけには注意をしましょう。あつあつの湯を注いだゆたんぽの栓がゆるんでいたりすると大変です。
・カバーを必ずする
やけどを避けるために、かならずゆたんぽはカバーでおおいましょう。かわいいカバーだと、寝るのが楽しみになりますよ。
・低温やけどにも注意を払う

長時間、直接肌にゆたんぽをあてていると、低温やけどの恐れが生じます。布団の中のゆたんぽの場所を変えたり、当てる場所を変えたり、布団の中を温めることを主眼にするなど、長時間一定の場所に接触させない工夫が必要です。



【3】警視庁お薦めのペットボトルゆたんぽ
「警視庁警備部災害対策課」がTwitterですすめているのが、ペットボトルを使ったゆたんぽです。
「ペットボトルに60℃程度のお湯を8割ほど入れて蓋をする。保温のためにタオルを巻いてゴムでとめ、就寝前に布団に入れておくと、眠るときは布団の中がポカポカでぐっすり安眠。起床後もまだ温かいため、飲んでみたところ体が温まった」と紹介しています。
ペットボトルを使うという点は、災害時にも使えて便利ですね。この場合、使ううペットボトルは熱による変形を避けるために、「HOT&COLD」と記載された温冷両用のものであればなおよいでしょう。