発酵食品は食べるだけでなく、美顔パックとして使っても優れた効果が。抗酸化成分が肌を守るほか、保湿や美白などの働きがあります。おばあちゃんの知恵が伝える
、身近な発酵食品を使った美容パックをご紹介します。
−目次−
【1】
ヨーグルトパック
【2】
酒粕パック
【1】ヨーグルトパック

ヨーグルトを食べると、腸に善玉菌が増えて腸内環境が改善します。便秘が治って、荒れた肌もすべすべに。こうした理由で、美容と健康を兼ねて、ヨーグルトを食べる方は多いもの。でもダイレクトに美容目的なら、食べるだけでなく、直接肌にパックで用いても、ヨーグルトにはなかなかの効果があるんですよ。
(1)ヨーグルトパックの特長

1ピーリング効果
リンゴなどに含まれるフルーツ酸(アルファヒドロキシ酸)には、古い角質を除くピーリング効果があることはよく知られています。古い角質が取れると、肌のくすみが消えて透明感が増しますが、ヨーグルトもそのフルーツ酸を含んでいるのです。またケミカルに比べてフルーツ酸によるピーリングは刺激も少なく、肌にも安心です。肌のターンオーバーは90日といわれていますが、二カ月から三か月でヨーグルトパックの効果を実感する人が多いようです。
2シミ・小じわの改善
ヨーグルトには、保湿成分のアミノ酸や、メラニン色素の生成を予防するホエイがたっぷり。加齢により乾燥しやすくなる肌は小じわになりやすく、メラニン色素は女性の悩みのシミを作ります。ヨーグルトパックは年齢とともに増えるそうした美容上の悩み解消のパック素材です。
(2)パックの仕方
・ホエイ(上澄み液)を塗る
ヨーグルトパックの方法のひとつに、ホエイという上澄み部分だけを使う方法が。これは洗顔したあとに、プレーンヨーグルトの上澄み液を15分ほど塗っておくだけの楽々パックです。保湿成分のラクトフェリンや浄化作用のある乳酸などホエイには美容成分がたっぷり。最後は軽くぬるま湯で洗い流します。
・ヨーグルトをそのまま使う
ヨーグルト本体を使ったパックの方法は下記のとおりです。
1まず化粧を落としたあとしっかり洗顔します。
2ヨーグルト小さじ1に小麦粉小さじ1を加えてパック剤を作ります。小麦粉を使うのは液だれを防止するためです。
3ヨーグルトパック剤を顔に塗ったら10分そのまま放置しましょう。
410分経ったら、あとはぬるま湯で顔をすすげば終了です。
・にんじんヨーグルトパック


ヨーグルトににんじんを加えたパックは、肌荒れや日焼け、湿疹など、あまたのお肌のトラブルに効果があるといわれています。やり方は簡単です。すりおろしたにんじん大さじ1にヨーグルト大さじ1/2をくわえてパック剤を作ります。これを丁寧に顔全体に伸ばしてそのまま10分。あとは水でぬらしたカット綿などでこすらないように注意しながら拭き取って、最後は水でよくすすげば終了です。
(3)注意
・肌が弱い人、敏感肌の人、ニキビや吹き出物等に悩んでいる人はパックは行わないでください。
・行う前にパッチテストを必ずして。
・頻度は多くても1週間に1回を目安に。
【2】酒粕パック

「酒蔵で働く杜氏さんの手は美しい」。これは有名な話です。その理由は酒粕のアミノ酸に保湿効果が、麹に肌の白さやツヤを引き出す作用があるためだといわれています。実際、酒粕が肌を保護する働きは素晴らしく、酒粕がやけどの治療に用いられた歴史もあるほど。酒粕には皮膚の熱をとり、炎症をしずめる力があるといいます。
(1)酒粕パックの特長
酒粕パックの効果は次の3つです。
1ダントツ美白
酒粕の成分リノール酸が、メラニン色素の生成を防いでくれて美白効果が。
2しっとり保湿
3シミ、くすみ
(2)パックの仕方
1細かく砕いた酒粕15gを、柔らかくなるまでしっかり20ml程度の精製水で練ります。酒粕の硬さは塗ってもたれない程度を目安にしてください。
2洗顔後、顔に塗って15分放置。
3ぬるま湯で洗い流します。二日に1回パックをすると効果的。
(3)注意点
・使用前にパッチテストを行うこと。
・肌が敏感な状態の時には酒粕のアルコールが強い刺激になるので行わない。
・酒粕を練るときに40度以上のぬるま湯を使わないこと。それ以上の温度になると酵母の働きが悪くなります。