夏の風物詩、
七夕は桃の節句や
菖蒲の節句と並ぶ、
日本の五節句の一つです。
「節句」とは、
季節の節目を意味する日のことで、
昔の人はこの日に心身を清め、
無病息災を祈る
行事を行っていました。
七夕といえば年に一度だけ
天の川で会うことが許されている
織姫(おりひめ)と
牽牛(けんぎゅう)の話が有名です。
この話は昔の中国の伝説ですが、
似たような話が
アジア各地にも残っており、
人の星への気持ちには、
どこか共通する部分があるようです。
また七夕では、
願い事を書いた短冊を
笹の葉に飾りますね。
これは織姫星と
牽牛星を見上げながら、
祭壇に針をささげて
工芸の上達を願ったという、
昔の中国の宮廷行事に
そのいわれがあるということです。
日本では古来、
「棚機つ女」(たなばたつめ)という、
織った布を祖先の霊にささげる
祭りがありましたが、
これに先の中国の
宮廷行事が我が国に伝わって、
七夕として現代まで
残ったという話です。
七夕は最初は
我が国でも宮中の行事でしたが、
江戸時代あたりから
庶民の間に
広まっていったということです。