お気に入りの家具を長く使い続けるには、日々の手入れが必要です。とはいえ、手間暇がかかれば、長続きがしませんね。手軽で丁寧な家具の手入れの仕方を伝える、おばあちゃんの知恵をご紹介します。
−目次−
【1】
白木の家具は牛乳でお手入れ
【2】
籐家具を長く使い続けるコツは
【3】
革のソファのシワはベビーオイルで守る
【4】
普段の掃除は乾拭きをする
【5】
和紙のランプシェードは団子でお掃除
【6】
みかんの煮汁で家具の黒ずみ落とし
【7】
食べ残しの食パンで手垢をとる
【8】
卵白も手あか落としに効く
【9】
皮脂汚れは重曹
【10】
家具磨きに使える台所素材
【11】
食器棚の掃除・手入れ
【12】
家具のすきまは布団たたきとタオルで解決
【13】
ストッキングモップでもすき間掃除OK
【14】
家具の上のほこりとり
【1】白木の家具は牛乳でお手入れ
お気に入りの白木の家具は、だれしも長く使い続けたいもの。それには怠らない手入れが必要です。白木家具のあの光沢をいつまでも望むなら、牛乳でのお手入れが欠かせません。布を牛乳にひたして、固くしぼって拭いたあと、しっかり乾拭きをしましょう。牛乳のたんぱく質や脂肪が、白木につややかな輝きをあたえてくれますよ。また台所の大切な家具は、油で汚れている可能性が。オリーブオイル2と酢1を合わせたもので磨くと、油汚れが落ちてスッキリきれいに。また油と酢できた保護膜が家具を汚れからガードしてくれます。ニス塗りのテーブルの上にできた輪ジミも、柔らかな布にマヨネーズをつけてシミにすり込むと、輪ジミが薄くなりますよ。これは油と酢の乳化作用によるものです。仕上げは乾いた布で拭き取ればOK。
【2】籐家具を長く使い続けるコツは
・ブラシ掃除と水拭き
長く使い込めば使い込むほどに、深い味わいが増す籐家具。その美しさを長く保つには、ほこりが網目をふさぐことがないように、注意を怠らないこと。ていねいに網目をブラシで掃除して、雑巾でからぶきするか、固くしぼった布で水拭きをします。またバケツの水に大さじ2の塩を混ぜて、固めのブラシを使って塩水で磨けば、黄ばみ黒ずみなどの籐の変色や手垢汚れも防いでくれますよ。しまうときは洗剤でふいて、殺虫剤を噴きつけたのち、新聞紙にくるんでください。湿気が苦手なので、収納場所は乾燥したところを。カビが生えたら薄めたアンモニア水をつけてこすればOKです。。
【3】革のソファのシワはベビーオイルで守る
ソフトで心地よい座り心地をいつまでも保ちたい革のソファ。でも皮製品には乾燥するとシワができやすい性質が。ベビーオイルを柔らかな布にとり、丁寧にそれで磨けばシワ予防に。ツヤと光沢がいつまでも続きますよ。
【4】普段の掃除は乾拭きをする

木製家具のお掃除の基本は、こまめに乾拭きで手入れを行うこと。その際雑巾だけではなく、古いストッキングを重ねて縫ってつくった布巾もお奨めです。家具に傷をつけない上に、細かいほこりを吸着してくれます。
【5】和紙のランプシェードはお団子でお掃除
和紙や布などで作られたシックなランプシェードのほこりは、雑巾を使えない上に、はたきではたいても、ほこりが舞うだけで、うまくお掃除できません。こういう時は小麦粉で団子を作って、それをほこりの上に押し当てて吸着させましょう。団子は小麦粉1カップを水1/4カップで練って丸めます。障子のほこりとりにも使えますよ。
【6】みかんの煮汁で家具の黒ずみ落とし
家具の黒ずみ、気になりますね。みかんの皮にはリモネンという植物精油を含んでいます。この成分はタンスの黒ずみの原因となった油を分解してくれますよ。また天然防腐剤成分も含有しているのでカビ止めにも。使いかたは次の通り。2、3日ほど天日干ししたみかんの皮を鍋に入れて、ひたひたの量の水で10分ほど煮だします。煮汁をざるでこしてから冷まし、その汁を布にしみこませたら、固く絞って黒ずみを拭きます。これだけで黒ずみが消えて家具にはツヤが出てきます。この煮汁は壁や家具などについた黒ずみゃ油を溶かしてくれます。天然成分だから子供にも安心。ただし桐のタンスには使用しないでください。お掃除した後のみかんのさわやかな香りがたまりません。
【7】食べ残しの食パンで手垢をとる
家具についた手あかは、食べ残しの食パンをよく練ってまるめて、消しゴムのようにしてこすると、汚れがパンに移って行って取れていきます。パンが乾燥している場合は、水分を少し与えて練りこみます。白い家具には特におすすめのお掃除法です。
【8】卵白も手あか落としに効く
水拭きでは落ちないしつこい手あかや黒ずみは、卵白に浸した布で拭いてみましょう。そのあとに水ぶきすれば、たいていの汚れはきれいに落ちます。汚れの量が小さければ、卵の殻に残った卵白を布にとって使っても。
【9】皮脂汚れは重曹
アルカリ性の重曹は、酸性の皮脂汚れを落とします。さらに研磨効果があるので、家具がピカピカに。水で溶いた重曹を布に含ませて家具を拭きましょう。頑固な汚れは重曹に少量の水を溶かしてペースト状にして、それを布にとって汚れをこすり落します。
【10】家具磨きに使える台所素材
・大根おろし

白木家具などの手あかの汚れに。布につけてこすり磨きをします。大根の酵素が家具についた皮脂汚れを落としてくれます。また木目の家具や家の柱の黒ずみを落とし、ツヤを出してくれます。
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米ぬか

ぬかの油分が、木目に自然な輝きを与えます。使いかたは米ぬかを袋に入れて、水に濡らして磨き洗いを。
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牛乳・豆乳

豆乳や牛乳をひたした布をかたく絞って、白木の家具を磨きます。乾かした後には乾拭きを。牛乳や豆乳のタンパク質や脂肪がツヤを出してくれます。
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酢とオリーブオイル

特に油汚れをしやすい台所家具に使いましょう。酢1にオリーブオイル2をまぜて家具を磨きます。
【11】食器棚の掃除・手入れ
・ガラス面のべたつきは洗剤を含ませたキッチンペーパーで湿布
油汚れでべたつく食器棚のガラスは、水拭きなどでは落ちません。油汚れ用の洗剤をガラス全体に吹き付けて、ラップかキッチンペーパーを上から貼って湿布します。しばらく放置後、水拭きをしてからぶきすれば、べたつきはとれています。
・食器棚の手入れ
食器類を全部出してから、棚の中を水拭きしたのちからぶきします。しっかり乾燥させたら、棚板の大きさにいらない包装紙やクッション性のある薄い紙を敷いておくとほこりが防げます。液だれの心配のあるしょうゆさしなどは、二枚重ねで敷きましょう。
・悪臭には番茶かコーヒーかす
食器についた水気で、食器棚に悪臭が発生してこもることも。十分乾燥させたコーヒーかすを中に入れておくと、消臭剤と芳香剤を兼ねたものに。番茶をフライパンでから炒りしたものも同様の効果が。しっかり乾燥してから食器棚に入れないと、かえって湿気がこもり、コーヒーかすにカビが生えることにも。
【12】家具のすきまは布団たたきとタオルで解決
家具と家具、家具と壁などのすき間の掃除は大変。こうしたときは布団たたきと古いタオルを用います。布団たたきのたたき部分に古いタオルを巻きつけたら、すき間に入れて、床をなでるように掃きましょう。ほこりがごっそりとれますよ。家具の上や床と家具のすき間にも使えて便利です。
【13】ストッキングモップでもすき間掃除OK
細い針金ハンガーに古いストッキング数足をただむすんですき間に入れると、ストッキングの静電気でほこりを吸着します。タイツ式のストッキングの場合は、足の部分とおなかまわりを切り離して、それぞれハンガーに結びます。
【14】家具の上のほこりとり
書庫やタンスなどの家具の上のほこりとりは、丸めた新聞紙にいらないストッキングを巻き付けた「ストッキングバー」でササっとお掃除。新聞紙は固くしっかり巻いたらテープで止めます。その上から古ストッキングをくるくる巻き付ければOK。ストッキングバーを家具の上に置いたら、家具の天井面と平行に移動させるのがコツ。先端が上方へ持ち上がっていたら、ほこりのとりのこしが出ます。バーは水平にゆるゆる動かして。