ケイタイやパソコンのメール はパンクするほど多量に飛び交っています。新しいサービスが増えたのに、近所つき あいや人間関係が希薄になったといわれますが、各地の皆さんはどういう知恵を用いて「人間関係」を乗り越えているのでしょうか。
●いい人間関係をつくるには
【うるさくするときは前もって】
マンションの上の部屋に、誕生会などで近所の子供たちが 集まる日は、あらかじめ、上の住人が挨拶にきます。(東京都・Gさん)
【人の指導がたいへん】
私の知り合いのお相撲部屋のおかみさんは、メール、電話、荷物等が届いた時はす ぐにお礼状を書いたり、連絡しています。関取たちにも自分でするように、自己管理
させています。人にさせるのはたいへんですね。(東京都・Rさん)
【団地の理事会】
ひっこしてきた、団地で友達が一人もいなかったんです。一度、理事の当番がまわってきたのでやりました。それ以来、友達だらけになり、暮れには、いろんな人に、おもち、りんご、かき、里いも、イチゴをいただいたんです。
(埼玉県・Xさん)
【ペットがいる関係】
犬を散歩していると、犬すきの人から声をかけられたりします。また、同じ散歩コー スの人とも交流ができます。不思議ですね。(東京都・Mさん)
【生花はうれしい】
生花をもらうのって、いつもうれしいわ。お花は季節ごとに変化がありますから、 同じ人に何度もらっても、そのつど、新しい感激があるものです。ただ、あまり豪華な鉢植えをもらったらすると、かえって困るわ(山形県・Aさん)
【速達でお礼状が来た】
ある先生から、墨で書いたハガキを速達でいただきました。お会いした翌日にきた
のには、ビックリ!(東京都・Mさん)
【採れた作物を送ってくる】
新潟のおばあちゃんが、「うちで採れたよ」といって、野菜、キノコ、山菜をどんどん送ってきます。何か、目的があるのではなく、ほんとに挨拶がわりです。(東京都・Lさん)
●懐かしい人間関係
【家出のクセがあったけど…】
いとこの女の子は子供のとき、家出のクセがありました。彼女は、チャッカリお団 子屋さんに入り込んで、お団子をご馳走になってから、連れ戻されていたのです。お団子屋さんは近所に声をかけて、どこの子か聞いて、自宅まで送り届けてくれました。(東京都・Oさん)
【同じ電気屋さんが協力した】
私の父は以前、電気店(日立チェーンストール)をやっていたのです。その昔の三宅島の大噴火の時に、三宅島にある日立の電気店の人たちが困っていました。そこで、東京中の日立のお店の人達が、寄付して、
皆で協力したそうです。「同業者が大変だから」と言い、快く協力しました。(東京都・Rさん)
【三十年前のお礼状】
三十数年前、父がある寮の寮長をしていたとき、家族も住み込みで生活していました。わたしも寮生といろいろな交流があったのです。いまでも、その 寮生や寮母
だった人から便りがあります。「その節はお世話になって…」と書いてあったのです。
(兵庫県・Hさん)
【紙芝居のおじさんの躾け】
子供の出入り場所には、監視役がいました。紙芝居のおじさんが、子供達をしつけていたのです。「そこ、押さない。そこ、割り込まない。そこ、ずるしない」という感じ。いま、ゲームセンターでもコンビニでも、こんな人がいません。(埼玉県・Oさん)
【やんわり注意】
昔、うちの子供が小さいとき、よく、マンションの床をドタドタ走りまわり、階下 の部屋のオジサンから苦情を受けました。その言い方が「少し静かにしたほうがいい
ですね」というようなとても優しくていねいな感じだったのです。私は、とても恐縮 して、子供にいい諭しました。(東京都・Wさん)
【生まれ育ちの場所】
小・中校のころの同級生が地元にたくさん住んでい ます。40過ぎた今も男女交 えて同級生仲良く付き合っているんですね。年に何回も、飲み会をします。冠婚葬祭
などみんなで協力! 料金は安くしてもらいます。(東京都・Rさん)
●人間関係の整理
【子供関係のお礼状は子供にイラストを描かせる】
子供がお世話になったことなど、子供関係のお礼状が、どうしても多くなります。 そこで、子供にイラストや相手の似顔絵を描かせます。相手が女性のときは、「もっ
と美人に描きなさい」と、アドバイス。そのイラストを適当にレイアウトして、お礼 のコメントを添えます。(佐賀県・Kさん)
【私は「手紙魔」です】
いま、電子メールやファックスを多く利用しています。でも。とにかく手紙です。相手の都合を考えなくても送れるので、とても便利です。お礼はもちろんです。気がついたこと、アドバイス、相手の趣味や仕事に関する資料になることを送ります。私は「手紙魔」ですから。(東京都・Tさん)
【表のアルバムと裏のアルバムを作ります】
写真はいいもの以外は捨ててしまいます。いい写真も人に見せられるものと自分だけで楽しみたいものがあります。「表のアルバム」と「裏のアルバム」を作るのです。「表」は人に見せるため。「裏」は自分で楽しむためです。(大阪府・Sさん)
【アドレス帳は分厚くて、しっかりしたもの】
アドレス帳はしっかりしたものを使っています。買った時は高価だったんですが、もう15年も使っていて、まだ、使えそうです。ふだん、外で必要な電話番号って10件ぐらい。それだけ書きぬいておいてます。(東京都・Bさん)
【個人別の袋を作ります】
よく、情報や手紙をくれる方がいます。イベントのチラシや商品情報などですが、バラバラになってしまいます。個人別の袋を作っておき、そこに、投げ入れるんです。アドレス帳に個人の整理番号をつけて、その番号で袋も整理します。関連の資料がひとまとめになって、紛失して失礼することはありません。(東京都・Xさん)