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暮らしに役立つおばあちゃんの知恵袋

TEL. 090-1211-0042

〒879-1505大分県速見郡日出町
川崎1612番地1

食器洗いの知恵と工夫

料理などの台所仕事が終わった後は、あと片付けが待っていますよ。主婦は忙しい~。でも大丈夫。楽しくて簡単に終わる後片付けの方法をお教えします。

—目次—
【1】洗剤になる素材
(1)重曹
(2)
(3)レモン
(4)麺のゆで汁

【2】油汚れの食器を洗う
(1)最初に新聞紙できれいに拭う
(2)米のとぎ汁につけ置き洗い
(3)ミカンの皮で油を落とす
(4)古い電話帳をキッチンペーパーの代わりに
(5)麦茶パックでゴシゴシ
(6)果物ネットで油汚れを落とす
(7)ストッキングのスポンジ
(8)ウーロン茶のパックは油を落とす
(9)小麦粉で油汚れスッキリ
(10)パスタのゆで汁は強力な油落し洗剤

【3】食器を洗う
(1)酢を使えばグラスのくもりがクリアに
(2)トールグラスなどは卵の殻で
(3)カットグラスは塩で
(4)タンパク質の汚れには酢と重曹

【4】食器以外の汚れ落とし
(1)急須や湯飲みの茶渋を落とす
(2)銀製スプーンのくもりは重曹粉で
(3)銀製品の黒ずみはアルミホイルと重曹
(4)包丁についた油は大根でとる
(5)べとべとした鍋の油は塩に吸わせる
(6)こげた鍋の洗い方
(7)密閉容器の悪臭


【1】洗剤になる素材
(1)重曹
重曹写真
・ソフトなクレンザーとして
重曹にはとてもきめが細かい研磨作用の粒子があります。スポンジなどに重曹を少量をつけて、水を吸わせて用いれば、柔らかい食器なども傷つけることがないので、クレンザーとして利用できます。

・汚れを浮かせる
重曹は酸と混じると水と二酸化炭素を発生させますが、二酸化炭素は細かい気泡となって弾けるときに、汚れを浮かせます。鍋の焦げや排水口のぬめりなど酸化した汚れを浮かせてきれいにします。

・汚れを落とす

重曹は弱アルカリ性で、油などの酸性の汚れを中和して水溶性の物質に変えるため、汚れ落としが簡単です。

・臭いをとる

悪臭は酸性物質のものが多いため、重曹によって中和して消臭することができます。

・吸湿作用

重曹は乾燥剤と同じく水分を吸収する作用があり、湿気を除去してくれます。


(2)酢
酢の写真
・汚れを溶かす
酢には物質を溶かす作用があり、汚れも同様に溶解します。昔から酢が拭き掃除に用いられてきたのはこのためです。

・雑菌を殺菌する
酢は菌を殺して繁殖をおさえる働きがあります。魚や肉を調理したまな板を酢で洗って殺菌する方法は、昔から行われてきた除菌方法です。食中毒防止にも昔から酢はさまざまな使いかたをされてきました。

・消臭作用
酸性の酢は、魚の臭いやアンモニア臭といった、アルカリ性の臭いを中和して消臭します。魚をさばいた包丁を酢で洗えば、生臭さが消えます。


(3)レモン
レモンの写真
・汚れを溶かすクエン酸を含有
レモンの酸っぱい味はクエン酸によるもの。クエン酸は酢と同じく汚れなどを溶解する働きが。レモンの切れ端で汚れを磨くと、ピカピカになるのは昔から知られてきました。

・リモネンが油を分解
レモンの成分リモネンには、 油汚れを分解する働きが。油がついた食器だけでなく、換気扇やガスレンジなどの油汚れをスッキリ落としてくれます。


(4)麺のゆで汁
ゆで汁の写真
・成分のサポニンが油を落とす
うどんやパスタなどの麺のゆで汁にはサポニンという成分を含んでいます。サポニンには石けんと同じく界面活性剤の働きがあり、油汚れをスッキリ落としてくれます。ただしゆで汁はノンフライ生麺に限られます。油揚げ麺はNGなので気をつけて。

・ゆで汁の中のデンプンが汚れを吸着
ゆで汁に溶けた小麦粉のデンプンが、汚れを吸着して食器を等をきれいにしてくれます。



【2】油汚れの食器を洗う
油汚れの食器の写真
(1)最初に新聞紙できれいに拭う

油汚れの食器は、最初に新聞紙などの吸水性の高い紙でざっとぬぐって、汚れを落としておけば、後の作業が楽ですよ。洗剤や水道代の節約に。また時間があるとき、新聞紙を適当な大きさに切っておくと、すぐに使えて便利です。

(2)米のとぎ汁につけ置き洗い
つけ置き洗いのイラスト

油料理のあと片付けは大変ですね。洗剤をたくさん使うし、手も荒れます。そこで昔から伝わる、洗剤を使わないで食器の油汚れを手軽に落とす方法をご紹介します。
油で汚れた食器は、米のとぎ汁でつけ洗いするのです。まるで洗剤で洗ったように、油がきれいにとれますよ。

米のとぎ汁のあの乳白色の成分は実はヌカで、米ヌカに含まれるγグロブリンというタンパク質に、油を落とす界面活性剤の働きがあるそうです。米のとぎ汁で食器を洗うようになって、手の乾燥が軽くなったという方もいらっしゃいますから、冬の美容法としてもお薦めです。ただしお米をすでに研いでしまった無洗米では、この効果はありませんので、注意してくださいね。

つけ置き洗いができる素材
1米のとぎ汁
2麺のゆで汁 
うどんやそうめんなどのゆで汁の中には、小麦粉のでんぷんがたっぷり溶けています。
3水で溶いた小麦粉
天ぷらをした後の天ぷら粉など、料理であまった小麦粉が使えます。

(3)ミカンの皮で油を落とす
ミカンの皮のイラスト

またお皿についたしつこい油汚れは、ミカンの皮でこすると、きれいに落とせますよ。ミカンの皮の精油成分リモネンには油を溶かす働きがあります。皿だけではなくグリル掃除にも。魚グリルのお掃除は手間ですが、グリルに張った水の中にこのミカンの皮を入れると、魚油が溶けて、使った後の手入れが楽になります。これからはミカンのおいしい季節。皮は捨てずに、ぜひ食器洗いに利用しましょう。

(4)古い電話帳をキッチンペーパーの代わりに

電話帳のイラスト
古い電話帳はキッチンペーパの代わりに使いましょう。油汚れの食器や鍋などを拭けますよ。厚みもあり量もたっぷり。気がねなく食器洗いができます。

(5)麦茶パックでゴシゴシ
飲み終わった麦茶パックは油汚れにもってこいです。パスタやカレー、シチューなどの油汚れをスッキリ落としてくれます。すすぎもラクラクです。ただし袋を破ってしまっては使えません。

(6)果物ネットで油汚れを落とす

みかんの網のイラスト
果物ネットはアクリルたわし代わりになるすぐれものです。洗剤を使うことなく油汚れがスッキリ落ちます。いつものスポンジでは色移りが心配なトマトソースやカレーなどの料理汚れにも、使い捨てで使用できるので便利です。

(7)ストッキングのスポンジ
ストッキングは目が細かくて、これでこすっても食器が傷つくことはありません。そこでいらない古ストッキングの足の部分を片足ずつ切り離し、くるくる丸めてスポンジを作りましょう。傷つきやすいプラスチックの食器やテフロン加工の鍋を洗うのに最適です。

(8)ウーロン茶のパックは油を落とす
ウーロン茶のサポニンは、油を分解する働きが。使用済みのウーロン茶のティーバッグが、油がこってりついた汚れものをきれいにしてくれます。洗う順序は油分が少ないものから多いものへ。食器、鍋、フライパンの順番です。

(9)小麦粉で油汚れスッキリ
揚げ物料理で残った水で溶いてしまった小麦粉は、皿洗いの洗剤として使いましょう。小麦粉をスポンジにつけて洗えばOKです。

(10)パスタのゆで汁は強力な油落し洗剤
うどんやラーメン、パスタなどの麺のゆで汁は油汚れを落とす成分を含んでいますが、とりわけパスタには強い力が。オリーブオイルやパスタソースの油もクリアにしてくれますよ。麺のゆで汁を使う場合は、ノンフライの生麺に限られます。油で揚げた麺に効果はありません。極力濃いゆで汁を使うことと、つけ置き洗いをしてから洗うことがうまく行くコツ。



【3】食器を洗う
食器洗いの写真
(1)酢を使えばグラスのくもりがクリアに
長期間使ったグラスの白いくもり汚れの原因は水あかなどです。こうした汚れはアルカリ性なので、酸で中和してきれいにしましょう。酢をしみこませたふきんでこすり洗いをすればとれていきますよ。

(2)ガラスのトールグラスなどは卵の殻で
トールグラスや口の狭いびんは、なかなかスポンジが届きません。こういう場合は砕いた卵の殻で洗いましょう。卵の殻2個分を細かく砕いて、容量の1/3程度の量の水といっしょにグラスへ入れます。あとは口をふさいでシェイクします。卵の殻がクレンザー代わりになって、細かい汚れもきれいにとってくれますよ。

(3)カットグラスは塩で
塩の粒子は研磨剤代わりに。カットグラスは繊細で傷つきやすいもの。クレンザーをたわしにつけてゴシゴシやると、とたん傷ついてしまいます。塩を歯ブラシにつけて、カット部分を丁寧に磨いてください。汚れやくもりが取れてピカピカに輝きます。

(4)タンパク質の汚れには酢と重曹
くもりの原因は、タンパク質による汚れもあります。タンパク質の汚れは酸性なので、アルカリ性の重曹で落とせます。これに酢やレモンの酸性成分を合わせると、アルカリ性の汚れが作っているくもりものぞけるため強力です。重曹と酢をいっしょに布巾に含ませて、汚れをこすればOK。

(5)とっくりの水切りはグラスに伏せて
とっくりの水切りで、とっくりが破損することが多いのです。逆さに立てかけたため、不安定で倒れてしまいやすいのが原因。こういう時はグラスの中で逆さに立てておけば、安定して水切りができますよ。洗う水も熱湯にすれば、より早く乾いて殺菌もできます。乾いた後はアルミホイルでふたをして保管。そうするとほこりやカビを防止することが。


【4】食器以外の汚れ落とし
急須の写真
(1)急須や湯飲みの茶渋を落とす
・塩で落とす
お茶を飲むたびに目につく急須や湯飲みの茶渋は、塩で落とすことができます。塩を指先にとって、茶渋をこするようにして磨きましょう。塩の粒粒が研磨剤の役割をして、それで汚れを落としてくれるのです。茶渋のほか、コーヒーのシミなどにも有効です。

・メラミンスポンジで落とす

超細かい繊維素材でできているメラミンスポンジを使えば、急須や湯飲みの落ちない茶渋の汚れにも繊維が届いて、みるみるスッキリ。

・急須の注ぎ口には重曹を使う
掃除が難しい急須の注ぎ口の汚れや茶渋は、重曹でとりましょう。水1リットルに重曹小さじ2杯を入れたものを鍋で沸騰させたら、中に急須を入れて5分間煮込みます。5分たったらそのまま15分ほど放置しておけば、内側についた茶渋や汚れがきれいになりますよ。金網がある急須は漂白剤が使用できないため、この重曹を使うことをお奨めします。大きな鍋で湯飲みも一緒に煮ると、掃除の手間が省けます。鍋はアルミ製はつかわないこと。重曹に反応して黒ずんでしまいます。

・酢水で落とす
酢には漂白効果が。茶渋のついた急須や湯飲みを1リットルの水に対して大さじ5の酢を加えた中に15分ほど漬け込みます。酢の働きで茶渋が落ちていきます。酢の代わりにレモンでもOK。

(2)銀製スプーンのくもりは重曹粉で
重曹のイラスト銀製のスプーンのイラスト
スプーンやフォークなどの銀製品にくもりが生じたときは、ボウル7分目くらいの熱湯の中に重曹の粉1/4カップを入れて、銀製品をつけこみます。1時間から2時間程度放置しておき、あとは水で洗い流しましょう。くもりが取れて輝きが戻っていますよ。

(3)銀製品の黒ずみはアルミホイルと重曹
銀製品のスプーンなどが黒ずんでしまったら、アルミホイルと重曹でお手入れしましょう。金属製以外の器を用意して、その中にアルミホイルを敷いて銀製品を乗せます。大さじ3杯の重曹をカップ1杯の熱湯で溶かして、銀製品の上にかけます。するとイオン効果が働いて、黒ずみがとれてピカピカに。つや消しの銀製品はせっかくの風合いが損なわれるので注意。また金属製の器は使わないこと。またこの方法は銀製のアクセサリーにもつかえますよ。

・他の方法として、銀製品のスプーンやフォークなどの黒ずみは、牛乳を入れたボウルにひと晩漬ける。または練り歯磨きをつけた布でやさしくふいても落ちることがありますよ。

(4)包丁についた油は大根でとる
包丁についた肉や魚の油やにおいは、大根のへたや切れ端をあててこすれば、すっきりとれます。大根の酵素が、脂肪やタンパク質を分解するからです。水や洗剤の節約にも。

(5)べとべとした鍋の油は塩に吸わせる
天ぷらや炒め物をしたあとの鍋の油っぽさは、洗剤ではなかなか落ちません。こういう時はまず鍋を加熱して、塩を鍋全体にふりかけて油を吸着させます。火を止めたらキッチンペーパーで塩を拭いとり、それから洗剤で洗いましょう。のっけから洗剤で洗うよりも効率が高くて、洗剤と水の節約に。

(6)こげた鍋の洗い方
鍋をうっかり焦げつかせてしまった時は、力まかせに焦げをこすったり、はがそうとすると、鍋自体に傷がついてしまいます。こういう時は下記の方法を試してみて。

1とぎ汁につけ置き
米のとぎ汁を鍋に入れて、ひと晩放置しておきます。とぎ汁のでんぷんに焦げがゆるんではがれやすくなります。

2重曹で煮る
水1カップに重曹大さじ1を鍋に入れて煮ます。焦げがふやけてきたらこすり洗いをして落としましょう。なおいきなりお湯の中に重曹を溶かすと、吹きこぼれて危険です。
焦げついた鍋を重曹で煮る写真

3日光に当ててパリパリに
焦げつきがひどい時は、日光に当てておきます。乾燥すると焦げがパリパリしてきて、はがれてきます。焦げ落としには1日から3日くらいの時間が必要です。
焦げついた鍋を日光に当てている写真
     
鍋の焦げがパリパリにはがれている写真

(7)密閉容器の悪臭
密閉容器にこもった臭いは通常の水洗いでは落ちないもの。こういう場合は、米のとぎ汁を中に入れてひと晩置いておきましょう。翌朝はスッキリ臭いがとれています。