薬草で体や胃腸を癒す人が増加
体調が悪い時、最近では化学薬品のお世話にならず、野草の体を癒す成分で体をもとの健康体に戻す人が増えてきているそうです。体を元気にして病を治す野の草は昔から薬草と呼ばれていて、おばあちゃんの知恵が伝える大切な健康法です。胃腸が悪い時も、それに応じた薬草を摘んできて、ことこと煎じて服用する。薬草のおだやかな成分と効き目が、じっくり体を復調してくれます。胃腸に良い薬草は種類も多く、あなたの身近なところにもそれはあります。胃腸の不具合を感じたら、さっそく試してみませんか?
−目次−
1アカメガシワの樹皮
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃炎・胃酸過多
2ヤマノイモ
健胃・胃潰瘍・胃炎・水溶性の下痢・便秘
【1】アカメガシワの樹皮
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃炎・胃酸過多
アカメガシワの若葉
雄花(7月)
樹皮 網目模様が特徴
1咲いている場所
山野や平地、池のふち、雑木林の一番端、土手などにみられる落葉小高木です。
2用いる部分
樹皮を用いますが、5月半ばから7月半ばまでのものに薬効があります。
3成分
古くから胃の生薬として、民間では用いられてきました。樹皮の成分ベルゲニンが胃の粘膜を胃酸から守ったり、胃の血流を促進させて胃の粘膜の復調をサポートします。
4用い方
飲み方煎じ方は
薬草の乾燥と煎じ方を参考
【2】ヤマノイモ
1とれる場所
山野に自生しますが、八百屋さんやスーパーで手軽に入手できます。
2用いる部分
自生する自然薯がいちばんよいのですが、スーパーで購入するヤマノイモやナガイモでもかまいません。
3成分
消化酵素のジアスターゼが含まれているため、胃の中のものの消化が促進されて、胃を健康にします。またヤマノイモをすりおろすと出てくる粘り気成分のペクチン性マンナン(従来はムチンと呼ばれていましたがこれは誤りだったことが先年判明しています)は、胃の粘膜を保護するため、胃炎や胃潰瘍にも効能が。またペクチン性マンナンはタンパク質の吸収を促進する働きや肝機能・腎機能を強化する働きもあり、このことから疲労回復効果や精力増進の働きがあります。これが昔から「精のつく食品」とされてきたゆえんでもあります。
4用い方
外皮をとって輪切りにしたものをさらに薄く切って乾燥させます。1日の量は5g。この分量を500tの水で沸騰させ、沸騰したらとろ火で半分の量の250tになるまで煎じます。1日3回に分けて飲みましょう。また煎じるだけでなく、料理やおかずとしても食べて意を健康に導いてください。